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2018年04月14日

医療系書籍重版のお知らせ

 さて、この度、2017年に上梓した医療系書籍「Dr.とらますくの採血&静脈ルート確保手技マスターノート(ナツメ出版)」が、重版になりましたので、ご報告させていただきます✨
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 一応、これでベストセラー作家を名乗れるようになりましたかね(笑)。

 本書は、「末梢血管穿刺手技の技術論だけで1冊の本にした」という非常にニッチな作品なのですが、よく売れているということは、やはり穿刺技術に関して悩みをかかえている医療従事者(特に新人の看護師)が多いということなんですね。
 まぁ私自身、研修医時代かなり悩んだもので、皆言うことはバラバラだし、ネットで検索しても大した情報がない・・・という原体験をもとにして書いているので、効果的にハマる方も多いのだと思います💡

 重版記念に、たまたまこのサイトを通りすがるかもしれない医療従事者や患者さん向けに、血管穿刺周りのワンポイント追加アドバイスをしたいと思います。

絶対に初心者術者にプレッシャーをかけてはいけない(患者さんの場合は、プレッシャーをかけないほうがいい)」です🚩

 愚かな医療従事者の先輩というものは世の中にたくさんいるもので、下手なのが当然である新人の失敗に対して、叱責したり、「できない奴」認定をして嫌がらせをするなどして、マウントをとろうとしてくる奴がいるんですよね。
 私の研修医時代も、麻酔科ローテート時に、有名なパワハラ上司医師(いろいろな新人をうつに追い込んできた実績のある)がいて、かなりやられました。
 どれくらいパワハラかというと、例えば、静脈ルート確保に失敗したときに「おまえがルートとれないから、スローインダクションにするわ」といって、吸入麻酔薬による麻酔導入にしてくるくらいです(現在は、静脈注射の麻酔薬で素早く麻酔導入するのが一般的なのですが、わざとマスク換気による古典的なノロい導入にする)。医療従事者なら、これがどれくらい酷いレベルの嫌がらせなのか、よくわかると思います。もちろん、改善策のアドバイスなど1ミリもありません。
 そのバカ医者は、私の人生における「絶対に許さないリスト」の上位にランクインしておりますが(笑)、それはともかく、こういうプレッシャーをかけることで、新人はもちろん患者さんにとっても、何一つ良いことはないのです。

 私も、彼のせいで、うつにまでは至りませんでしたが、一時期、静脈ルート確保に関しては完全にイップスになりました(それが上記著作につながっていくのですが)。
 彼のもとを離れてから、イップスが消えたと確実に言えるようになるまで、数年はかかりましたね。逆に言うと、その間は「無用な失敗」をたくさんしたということです。私が無用な失敗をするということは、それだけ「余計に刺されて痛い思いをした患者」がいたということになります💥
 愚かなパワハラ先輩は、「嫌がらせはその時間だけで完了する」とよく思っているのですが、全然そんなことはありません。彼にとっては瞬間的な嫌がらせでも、被害者側にはしばしば永続的な記憶として刷り込まれて、その後何年間にも渡って「苦手意識」などの負の遺産を残すのです。それで間接的に社会に与える悪影響や被害って、非常に大きく増幅されるものなのです。
 まぁ、だから私はパワハラ野郎には相当厳しいです。最近は私自身の立場も上のほうになってきたので、パワハラしてる奴をみかけたら、自分には直接無関係であっても、積極的に潰しにいくようにしています(笑)。パワハラは直接の被害者が反撃できることは、なかなかないですからね(そもそも立場が弱いからパワハラを受けているのであって)。

 患者さん側の視点に立った場合、「プレッシャーかけるな」とまではさすがに言えません。患者である以上、失敗して欲しくないというプレッシャーをかける自由は持っているし、実際その気持ちは妥当なものです。
 ただ、若手の術者に対して「お前なんかで大丈夫なのか?」といったように先に牽制をしてくるタイプの人は、術者をむやみに緊張させて手元を細かく狂わせ、むしろ失敗のリスク(=自分が痛い思いをするリスク)を増大させてしまっているだけなんですよね。結局、自分が損なのです。
 いずれにせよその術者が刺すのであれば、リラックスしてやらせてあげたほうがかえって成功しやすいですから、そう構えておいてもらえると患者さん自身にとって得だと考えてもらえればと思います。

 本当にどうしても失敗して欲しくないのであれば、「痛みに弱いので(/難しくてよく失敗されるので)、最初から上手い人にやってもらいたいです」といったように先に言うのがいいです。そうすると、新人のほうも「患者さんがそう言っているので」と、先輩に振りやすくなります。
 その患者さんの希望という紋所がないと、「なにヒヨってるんだ。うまくなるために、失敗してもいいからチャレンジしなさい」と先輩からも言われてしまいやすいですし、それこそパワハラ上司だと「は?自分でなんとかしろよ」なので、ますますエアポケットに入ります💨 
 「未来の医療従事者を育てるために、少しくらいは失敗は許容できる!」という殊勝な方は、「もし2(1)回失敗しちゃったら、術者を代わってもらってください」と言っておくのがお薦めです✋
 医療従事者の間では「3回ルール」というのがあって、同じ人が3回連続失敗したら手を代えるという慣習があるのですが、個人的に3回はちょっと多い気がします。次のベテラン術者にも「もう失敗は許されない」というプレッシャーがかかってしまいますしね。ですから、1〜2回というところで指定しておくのがいいんじゃないかと思います^^)

  
 ・・・さて、出版社の皆様方には、医療系書籍より教育系著作のほうにもっとアンテナ立ててもらいたいのですが、こちらはまだ私の実力不足のようですね(笑)
 ともかく、引き続きご愛顧いただければ幸いですm(_ _)m


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